「背中で語る」「広い背中」という言葉があるように、力強く逞しい背中はタフな男の象徴だと言っても過言ではないでしょう。
しっかりと鍛え上げられて大きく肥大した広背筋は”翼”や”wing”とも称され、逆三角形の体型を形成するのに、大きく盛り上がった首周りや肩甲骨周りの僧帽筋は見た面の迫力、力強さを強調するのにそれぞれ欠かせない大きな要素の1つになっています。
はじめは広背筋と僧帽筋の鍛え分けが難しいと思いますが、
広背筋:肩甲骨を動かさないように固定し、腕を大きく振る
僧帽筋:肩甲骨を固定せずよく動くようにしておき、腕の力を極力殺して動作を行う
というようにざっくり覚えておくと、鍛え分けがしやすいと思います。
目次
①デッドリフト
スクワット、ベンチプレスと並びウエイトリフティングのBIG3と称されるほど大きな重量を扱える種目です。
多くの関節や筋肉が動くコンパウンド種目であり、大きな重量を扱うことができるミッドレンジ種目です。
その効果の高さとは裏腹に正しいフォームで行わなければ腰を痛めやすい種目トップ1、2に君臨すると言っても過言ではありません。
まずは軽い重さからでもいいので、股関節を柔らかく使って、背中や腰が曲がらない綺麗なフォームをきちんと身につけてから行うようにしましょう。
デッドリフトといばライウェイ・ベイベーでおなじみ、ロニー・コールマンですよね。
デッドリフトは僧帽筋をはじめとした背中全体はもちろん、お尻やハムストリングスにも大きく強烈な刺激を与えることができるため、「デッドリフトは背中ではなく脚の種目だ」派の人と意見が別れるのはよくある話。
そのため、脚の幅を狭くして大臀筋やハムストリングスにかかるストレッチを大きくするルーマニアン・デッドリフト(スティフレッグド・デッドリフト)は脚の種目としても非常に効果的です。
前述の通り、腰に大きな負担がかかりやすい種目なので、ベルトを巻いて行うとよいと思います。
かなり大きな重さを持つので、握力が先にやられやすいです。パワーグリップやストラップも忘れずに。
②チンニング(懸垂)
バーにぶら下がって行うチンニングは、広背筋や僧帽筋の下部を中心に大きなストレッチをかけることができます。
ウエイトリフティングのBIG3がベンチプレス、スクワット、デッドリフトであるのに対し、ベンチプレス、スクワット、チンニングをボディメイクのBIG3と位置付ける人も少なくないほど効果の高い種目です。
普通の(?)チンニングに慣れてきたら、グリップや手幅を変えたりウエイトを足したりしてみましょう。
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③プルダウン
懸垂と同じ動きで対象物を上から下に引く種目です。
代表的なプルダウン種目とも言えるラット・プルダウンは殆どどこのジムに行っても置いてあることが多いため、一度でもジムに行ったことのある人は見たことや使ってみたことがある人も多いのではないでしょうか。
プルダウンはマシンによって軌道や刺激が異なるので、ラット・プルダウンだけでなくいろいろなマシンを使ってみるといいですよ。
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アタッチメントを付け替えることができるものだと、MAGグリップを使うと手首を固定できるので、余計な腕の力を使わずにスムーズに背筋を使う感覚を得ることができます。
バーを耳の後ろに下ろすビハインドネック・ラットプルダウンでは、背中の中でもより上の方(上背部)をターゲットにすることができます。
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動きは単純ですが、完全にマスターするのにはやや時間のかかる種目かもしれません。
始めたての頃「腕にばかり効いてしまって背中の感覚が掴めなかった」というのは割とあるあるだと思います。
とはいえ主に広背筋を中心とした背筋群の発達には欠かせない種目なので、毎回の背中のトレーニング時に取り入れながら、少しずつでも感覚が掴めるようにしていきましょう!
④ベントオーバー・ロー
英語でBent over とは、覆い被さるというような意味ですが、その名の通りバーに覆い被さるようにして行うローイング種目です。
フォームとしてはデッドリフトのフォームの途中のような格好で行います。
体勢を維持する際にお尻やハムストリングスも使われますが、デッドリフトより背筋群の伸び縮みが主な動きになるため、より背中にフォーカスしてトレーニングすることができます。
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この種目も比較的大きな重量を扱うことができる種目であるため、「背中の日に扱う一番大きな重量はこの種目で」なんていう人も割と多いです。
DYローマシンは比較的ベントオーバーローに近い動きになると思います。
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⑤シーテッド・ロー
背筋群の種目の中でも基本的かつ代表体な種目。
ハンドルやグリップを高い位置に引けば肩甲骨周りや僧帽筋を、おへそや腰辺りに引けば広背筋をターゲットにすることができます。
ハイ・ロー
僧帽筋上部や中部など、肩甲骨周りをターゲットにした種目です。
ベントオーバー・ローやワンハンド・ローが拳を腰辺りに引くのに対し、ハイ・ローは比較的体の上の方、脇の下辺りに向かって引きます。
腕や肘ではなく肩甲骨で重さを引く意識を持ってみましょう。
肘を大きく後ろに引く必要はなく、引き切った時にしっかりと肩甲骨を寄せて胸を張るように意識しましょう。
ロー・ロー
僧帽筋中部や下部などをターゲットにした種目です。
体の前から後ろに向かって引く動きです。
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気をつけるべきは基本的にハイ・ローと同じで腕を引き切らず、肩甲骨をしっかりと動かすことを意識しましょう。
骨盤をしっかり立てて座り、腕ではなく背中からウエイトを引くようにしてみましょう。
⑥ワンハンド・ロー
ダンベルを使って片腕で行うローイングです。
体幹部を安定させやすく、反動やチーティングを使いやすいので、両手で行う場合よりも比較的大きな重量でより強いストレッチ・収縮をかけることができます。
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⑦Tバー・ロー
僧帽筋や広背筋をターゲットにした種目です。
ウエイトをバーベルの片方にだけ付け、もう片方を壁や段差に押し付けて固定した状態でバーを引きます。
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⑧シュラッグ
肩甲骨を持ち上げ、首をすくめる種目です。
僧帽筋上部をターゲットにし、力強く盛り上がった肩や首回りをつくります。
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バーベルを使うとかなり大きな重さを扱うことができますし、ダンベルを使うことで可動域を大きく取ることができ、マシンを使うと安定した軌道で安全に動作が行えます。
その日の目的や狙いに合わせて使い分けると高い効果が狙えそうですね。
⑨プルオーバー
大胸筋の種目でも紹介しましたが、この種目は広背筋を大きく使う種目でもあります。
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背中をターゲットにする場合はダンベルではなくケーブルを利用して動作を行うと、個人的により背筋を使うことができる気がします。
マシンを使ってもいいかもしれませんね。
⑩バック・エクステンション
脊柱起立筋群をターゲットに、骨盤を起点にして上半身を起こす種目です。
筋トレ知識ゼロの時”背筋”と言われて思い浮かべたのはこの動きのことだったという人は僕だけではないはず。
まとめ
背中の筋肉群はコントロールや感覚を掴むのが比較的難しい部位であり、特定のマシンがなければできない種目も多い部位です。
設備に依存することなく、どんなマシンを使ってもしっかりとオールアウトできるよう、種目の引き出しを増やしておきましょう!
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